【中央に掘られた炉】
弥生時代の竪穴住居は、円形で、内部は中央に穴を掘った炉があるのが特徴です。ここまで大きなムラが見つかるのは、非常に珍しいようです。
通常は人が数人入れる程度の大きさですが、時々直径10mを超える大きさのものが見つかり、主に村の村長などといった有力者の住居や集会所として使われていたといわれています。
【外へ煙を逃がす穴】
古墳時代の竪穴住居は弥生時代とは打って変わって、四角の家が作られるようになりました。木材の加工技術アップにより四角の家が実現したそうです。
また、中央に炉はなく、代わりにかまどが設置してあるのが特徴です。かまどは渡来人によって伝えられたといわれています。かまどの煙を逃がす穴はきちんと外についており、家の中は思った以上に快適そうです。
【丸太で作られた高床式倉庫の床】
住居とはやや異なりますが、高床倉庫も少し紹介します。
高床倉庫は米を保存する倉庫でしたが、ある特徴があります。それは、木の板があまり使われていないということです。床を見てみるとわかりますが、丸太が使われています。木の板が使われていない理由としては、当時は木の加工が大変で、毎回斧を使って加工していたため、あまり多くは作れなかったという事情があります。そのため木の板がふんだんに使われた住居は、かなり力を持っていた人しか作れませんでした。
ねずみ返しは無かった!?
倉庫の脚と床の結合部分に取り付けられていることが多いネズミ返しですが、ここ沖田遺跡の高床式倉庫にはネズミ返しがありません。
実は存在しなかった可能性が高いのです。
とある実験でネズミ返しを取り付けた柱を登れるか実験した結果なんの障害もなく柱を登り切りました。さらに、ネズミ返しと思われる板がほとんど見つからなかったことからもネズミ返しは存在しなかった可能性が高いようです。
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